◆A級1、2班戦
堀江省吾(長野)が本命になる。3月の平塚、いわき平を連覇。持ち味の機動力を生かした走りで他を圧倒するレースが多いが、いわき平の決勝は番手戦でのもの。いい経験にもなったはずで、今後につながる内容だった。3連覇を含む5回の優勝を誇るPIST6での活躍が目立っていたが、競輪でも強い。地元群馬の櫻井学、実績を残す宿口潤平、伊藤亮の埼玉勢の援護を受けて、一気のカマシ、まくりを決めるとみた。
追加出走になる宿口は抜群の安定感を誇る。地元の桜井には遠慮があるかもだが、差し脚は一枚も二枚も上だ。
畝木聖(岡山)が堀江に待ったをかける。主戦法はカマシ、まくりだが、優勝した4月の久留米決勝では単騎戦からインをすくって先行の番手を奪う器用な組み立てを見せた。昨年は1年間、S級戦を経験。後半は自力が通用しており、A級戦では力は上位だ。
4月の佐世保で優勝した坂本晃輝(佐賀)は、畝木の番手を回る組み合わせになれば有利に戦える。
3月の松山ルーキーチャンピオンで2着だった五十嵐綾(福島)が怖い。直後の四日市を優勝と勢いが出てきた印象で、前橋なら積極果敢に動く。3月の当所FⅡを番手差しで優勝した小橋秀幸(青森)が恵まれる展開に警戒する。
小林稜武の欠場で、南関東ラインは苦しい戦いになる。実績を残す太刀川一成(千葉)は自分で好位を狙う。
◆チャレンジ
3月の前橋準決勝で1着失格の松田優一(茨城)。今回は強い気持ちを持って戦うとみて、中心に狙う。1月からのチャレンジでは優勝2回、決勝2着が5回。目標があれば番手戦だが、自分でやる組み合わせでは多彩な戦法を駆使して若手と互角に戦っている。メンバーが手薄な今回は底力を発揮する。
関東の自力選手で期待したいのは小榑佑弥(新潟)。まだムラがあるが、4月の函館では決勝2着に入っている。
一枚上の先行力があるのは松下綾馬(岡山)。まだ優勝がないが、積極策でレースを支配している。1月の前橋では3走すべてで最終バック先頭と、見せ場十分のレースを披露。体調面に問題なければ、今回も先行一本だ。高田大輔(徳島)が懸命にマークする。
力のある自力選手がそろった九州地区からも十分に狙える。121期の中山遼太郎(熊本)は3月の京王閣をまくりで優勝。体調面がどうかだが、本来の走りができれば好勝負になる。
直前の小松島は惨敗した中野真吾(佐賀)だが、まくりの切れ味は魅力。4月の福井では連勝で決勝に勝ち上がっている。
片折勇輝(福岡)は対戦メンバーによって戦法を変えられる。中山、中野とうまく連係できれば展開に恵まれる。梶原恵介(大分)が九州ラインを固める。